今日は、ここ数年アメリカの美容通の間で話題の「スキンケア・トリートメントスタッキング」という考え方をご紹介します。
カタカナで難しく聞こえますが、実は理にかなった効率的な方法なんです。
トリートメントスタッキングとは?
「Stacking(スタッキング)」は「積み重ねる」という意味です。
単にたくさんの化粧品を塗るのではなく、「特定の肌悩みに向けて、相乗効果のあるトリートメントや成分を戦略的に組み合わせる」手法を指します。
アメリカのSNS(TikTokやInstagram)では、有名エステティシャンが「どの順番で、どのツールを組み合わせれば成分が最大化するか」を解説する動画が何百万回も再生されています。
例えば、サロンでは以下のような組み合わせが一般的です。
- ピーリング + LEDライト照射(古い角質を除去して、光が届きやすい状態にする)
- マイクロニードリング + ビタミンC導入(微細な穴を開けて、美容成分の浸透を助ける)
これらは「1+1」を「2」ではなく「3」にするための攻めの戦略です。
自宅でできるスタッキングのやり方
「サロンに行かないと無理でしょ?」と思われるかもしれませんが、実は自宅でも理論に基づいたスタッキングは可能です。レベル別に見ていきましょう。
【初級編】いつものケアを見直す
実は、私たちが普段行っているステップもスタッキングの一種です。
- ホットタオル + クレンジング毛穴を緩めてから汚れを落とす。これだけで、その後の美容液のなじみが変わります。
- 導入液 + 保湿肌の通り道を作ってから水分を入れる。基本ですが、これも立派なスタッキングです。
【中級編】スペシャルケアを投入
50代の肌には、成分の「相性」を意識したスタッキングが効果的です。
- 角質ケア(AHA/BHA)+ 保湿パック不要な角質をオフした直後の肌は、水分を吸い込みやすい状態です。このタイミングでシートマスクを使うと、効率よく潤いを与えられます。
【上級編】美容デバイスを組み合わせる
科学的な根拠を重視するなら、ツール(道具)の力を借りるのが一番の近道です。
- ダーマローラー + 高濃度美容液 非常に短い針がついたローラーで肌表面を整えた後、ペプチドやヒアルロン酸を塗布します。
- RF(ラジオ波)美顔器 + リンクルクリーム 肌を温めて巡りを良くした状態で、シワ改善成分をなじませます。
40代にこそ取り入れてほしいアイテム
スタッキングの核となるのは、土台を整える「攻め」のアイテムです。
| 目的 | おすすめの成分・アイテム | 理由 |
| 土台作り | 酵素洗顔・拭き取り化粧水 | 古い角質が厚くなりやすい世代だからこそ、まずは「取り除く」ことが先決です。 |
| 浸透を高める | ダーマローラー(0.25mm程度) | 自宅で使える短い針のタイプは、美容液の効率を物理的にサポートしてくれます。 |
| ハリを与える | レチノール・ペプチド | 科学的にもエイジングケアの代表格。スタッキングの最後に持ってくる主役です。 |
肌悩みに合わせたスタッキング例
例えば私の場合、毛穴の目立ちと、ターンオーバーが早まりがちな(未熟な角質が剥がれやすい)状態であることが今の悩みです。
40代でターンオーバーが早まっている場合、無理に剥がすケア(強いピーリングなど)を重ねると、かえって肌のバリア機能が低下し、毛穴が余計に目立ってしまうことがあります。
科学的な視点から、「肌を穏やかに整えつつ、毛穴の出口を引き締める」ことに特化したスタッキング(組み合わせ)を2つのパターンで紹介します。
「穏やかな整肌」と「引き締め」の組み合わせ
肌のターンオーバーが不安定な時は、刺激を抑えつつ、毛穴の目立ちにアプローチする成分を選びます。
| ステップ | 使う成分・アイテム | 狙い(ロジック) |
| Step 1: 整える | PHA(ポリヒドロキシ酸) | AHAよりも分子が大きく、ゆっくり浸透するため、ターンオーバーが早い肌でも刺激になりにくい角質ケアです。 |
| Step 2: 満たす | ナイアシンアミド | 皮脂のバランスを整え、毛穴の目立ちを抑える科学的根拠のある成分です。バリア機能のサポートも期待できます。 |
| Step 3: 守る | セラミド | ターンオーバーが早い肌に不足しがちな細胞間脂質を補い、肌表面をなめらかに密閉します。 |
「物理的な浸透サポート」と「ハリ」の組み合わせ
もし、肌に極端な赤みやヒリつきがないのであれば、上級編としてツールを取り入れたスタッキングも有効です。
- ダーマローラー(0.25mm以下) + ビタミンC誘導体
- やり方: 非常に細い針のローラーで肌に微細な通り道を作った直後に、ビタミンCを塗布します。
- 理由: ビタミンCは毛穴の引き締めやコラーゲン生成に寄与しますが、浸透しにくいのが難点。ツールで物理的に道を作ることで、成分の力を最大化します。
取り入れる際の注意点
ターンオーバーが早いと感じる時期は、肌が少し敏感になっているサインでもあります。
- 摩擦を徹底的に避ける: コットンで拭き取るよりも、手のひらで優しく「押し込む」スタッキングを意識してください。
- 一度に全部変えない: まずは「ナイアシンアミド」を今のケアに足すことから始め、1週間ほど様子を見てから次のステップへ進むのが安心です。
無理に攻めすぎず、肌の「育ち」を待つ姿勢が、結果的に毛穴の目立たない健やかな肌への近道になります。
まとめ
トリートメントスタッキングは、忙しい毎日の中で「本当に意味のあるケア」をしたい私たちにぴったりの合理的な美容法です。
ただ、40代の肌はデリケートでもあります。新しい組み合わせを試すときは、まずは週に1〜2回から、肌の様子を伺いながら進めてみてくださいね。
